美容内服完全ガイド【2026年版】効果・成分・料金・エビデンスまで徹底解説
美白やシミ・肝斑の改善を目指す方の中には、「レーザー治療はハードルが高い」「外用薬だけでは物足りない」と感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、美容皮膚科医の視点から、美容内服の各成分のエビデンスレベル、実際の効果、副作用とリスク、料金相場まで、科学的根拠に基づいて解説します。
美容内服とは?体の内側から肌質改善を目指す医薬品
美容内服の定義と目的
美容内服薬は、肌の美白、シミ・肝斑の改善、抗酸化作用、ターンオーバー促進などを目的に、体の内側から肌質改善を目指す医薬品またはサプリメントです。皮膚科や美容クリニックで処方される医療用医薬品と、ドラッグストアで購入できる一般用医薬品(市販薬)の両方が存在します。
美容内服の主な目的は以下の通りです。
- メラニン生成の抑制: シミ・そばかす・肝斑の予防と改善
- 抗酸化作用: 紫外線や活性酸素によるダメージの軽減
- ターンオーバー促進: 既存のメラニンを排出し、肌の新陳代謝を高める
- コラーゲン生成促進: 肌のハリ・弾力の維持
美容内服薬は、外用薬(塗り薬)やレーザー治療と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
美容内服と外用薬・点滴との違い
美容のための治療法には、内服薬のほかに外用薬や点滴があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
| 項目 | 内服薬 | 外用薬 | 点滴 |
|---|---|---|---|
| 吸収経路 | 消化管 → 血流 → 全身 | 皮膚表面 → 角質層 | 血管 → 血流 → 全身 |
| 効果範囲 | 全身的 | 局所的 | 全身的 |
| 即効性 | △(2〜3ヶ月) | △(局所的、外用剤による) | ○(血中濃度が高い) |
| 成分濃度 | 中 | 低〜中 | 高 |
| 時間 | 数秒(服用) | 数分(塗布) | 30分〜1時間 |
| コスト | 低〜中 | 低〜中 | 高 |
| 通院頻度 | 月1回程度 | 不要 | 週1〜月2回 |
使い分けのポイント:
- 肝斑: 内服(トラネキサム酸)+ 外用(ハイドロキノン)の併用が効果的
- 全身美白: 内服 or 点滴(グルタチオン、ビタミンC)
- 局所的なシミ: 外用(ハイドロキノン、トレチノイン)+ レーザー治療
- 予防・維持: 内服(ビタミンC、トラネキサム酸)が継続しやすい
医療機関処方 vs 市販品の違い
美容内服薬は、医療機関で処方されるものと、ドラッグストアで購入できる市販品があります。両者の主な違いは以下の通りです。
医療機関処方(医療用医薬品):
- 高用量: 1日あたりの成分量が多い(例: トラネキサム酸750mg〜1500mg)
- 医師の診断: 肝斑かシミかを診断し、適切な成分を選択
- 経過観察: 定期的な診察で効果判定と副作用チェック
- 処方箋が必要: 通院が必要
- コスト: 自費診療の場合、月額5,000〜10,000円程度(初診・再診料含む)
市販品(一般用医薬品):
- 低〜中用量: 1日あたりの成分量は医療用より少ない(例: トラネキサム酸750mg)
- 自己判断: パッケージ記載の適応症を参考に自分で選ぶ
- 手軽: 処方箋不要、薬局で購入可能
- コスト: 月額2,500〜5,800円程度
「処方薬は高い」と思われがちですが、実際には市販品と大きく変わらない場合もあります。医師の診断により、自分の症状に最適な成分と用量を選べる点が処方薬の大きなメリットです。
初めて美容内服を試す方へ: 「肝斑なのか普通のシミなのか分からない」という方は、まず医師の診察を受けることをお勧めします。Ledian Clinicでは初診時に肌状態を丁寧に診察し、最適な治療法を提案しています。
美容内服の主要成分とエビデンスレベル【★評価で徹底比較】
美容内服薬には多くの成分がありますが、そのエビデンス(科学的根拠)の強さは成分によって大きく異なります。ここでは、主要な成分ごとにエビデンスレベルを★で評価し、効果と根拠を解説します。
エビデンスレベルの見方:
- ★★★★★: 大規模なRCT(ランダム化比較試験)が複数あり、効果が確立
- ★★★★☆: RCTが複数あり、効果が高い信頼性で示されている
- ★★★☆☆: 小〜中規模のRCTやメカニズムの研究あり
- ★★☆☆☆: 小規模試験のみ、エビデンスが限定的
- ★☆☆☆☆: エビデンスがほとんどない
※ RCT(Randomized Controlled Trial)とは、被験者をランダムに2群に分け、一方に治療薬、もう一方に偽薬を与えて効果を比較する信頼性の高い臨床試験のことです。
トラネキサム酸(エビデンス★★★★☆)
トラネキサム酸は、美容内服の中で最もエビデンスが確立している成分の一つです。1962年に日本で開発され、肝斑治療薬として2007年に一般用医薬品として承認されました。
メカニズム:
- プラスミンの働きをブロックし、メラノサイト(色素細胞)の活性化を抑制
- 炎症を抑え、赤みを軽減
エビデンス:
- 二重盲検RCT: 4%ハイドロキノンとトラネキサム酸250mg 1日2回の併用が、ハイドロキノン単独より効果的
- 市販薬の臨床試験: トランシーノ(750mg/日)の2ヶ月臨床試験で有効性・安全性を確認
- メタ分析: トラネキサム酸の効果は、内服 > 皮内注射 > 外用の順
効果発現期間: 内服開始から4〜8週で効果が出始めることが多く、肝斑には2〜3ヶ月の継続が推奨されます。
適応: 肝斑、シミ、赤み(ニキビ跡・肌荒れ)
注意点: 後述のリスク・副作用セクションで詳しく解説しますが、血栓症の既往がある方、ピルを服用中の方(特に喫煙者・40歳以上)は必ず医師に相談してください。
ビタミンC(エビデンス★★★☆☆)
ビタミンCは、美容内服の定番成分の一つで、日本の皮膚科では「シナール配合錠」(ビタミンC + パントテン酸)が標準的に処方されています。
メカニズム:
- チロシナーゼ活性阻害: メラニン生成の初期段階をブロック
- 既存メラニンの還元: できてしまったメラニンを薄くする
- コラーゲン合成促進: 肌のハリ・弾力を保つ
エビデンス:
- メカニズムは確立しているが、大規模RCTは限定的
- シナール配合錠は日本の皮膚科で広く処方され、臨床実績が豊富
推奨用量: 美容目的では1日500〜1000mgが一般的。厚労省は食品以外から1日1000mg以上の摂取は推奨していません。
効果実感期間: 1ヶ月以上の継続が推奨されます。
適応: シミ・そばかす予防、美白、ニキビ跡改善、抗酸化
L-システイン(エビデンス★★★☆☆)
L-システインは、市販薬「ハイチオール」の主成分として知られています。ビタミンCと併用することで相乗効果が期待されます。
メカニズム:
- チロシナーゼ活性阻害: メラニン生成を抑える
- チロシナーゼ自体の生成阻害: メラニン生成酵素を減らす
- ターンオーバー促進: メラニンを含む古い角質を排出
エビデンス:
- ビタミンCとの併用で相乗効果が期待される(トランシーノ等の配合根拠)
- 市販薬での臨床データあり
効果実感期間: 1〜3ヶ月で肌のトーンアップを実感
適応: シミ・そばかす、二日酔い、倦怠感
グルタチオン(エビデンス★★☆☆☆)
グルタチオンは、「白玉点滴」として美容クリニックで提供されることが多い成分です。しかし、エビデンスは限定的で、注意が必要です。
メカニズム:
- 強力な抗酸化作用
- メラニン生成抑制(複数の説あり、メカニズムは完全には解明されていない)
エビデンス:
- 小規模RCT: 500mgを1日1回4週間経口摂取で、メラニン指数が有意に低下(二重盲検RCT)
- 大規模・長期試験は不足
規制当局の見解:
- 米国FDA: 一般に安全と認められる(GRAS)が、美白効果については医薬品として未承認
- フィリピンFDA: 美白目的のグルタチオン静脈注射療法について、安全性が確立されていないと警告
- 日本: 医薬品として承認されている(適応: 肝疾患、薬物中毒等、美白は適応外使用)
注意点: 長期過剰摂取は体の自然な抗酸化システムを乱す可能性があり、美白効果のエビデンスは確立されていません。
医師からのアドバイス: 当クリニックでは、エビデンスが確立された成分を優先的に処方しています。グルタチオンをご希望の場合は、現在のエビデンスレベルと期待できる効果について丁寧にご説明します。
ビタミンE、亜鉛、ビオチン(エビデンス★★★☆☆)
これらの成分は、美容内服セットに補助的に配合されることが多く、肌の健康維持に役立ちます。
ビタミンE(ユベラ):
- 抗酸化作用、血行促進、ターンオーバー正常化
- シミ・しわ予防、血流改善
亜鉛:
- タンパク質合成、免疫機能、ターンオーバー促進
- 髪の主成分ケラチンの合成に必須
- ビタミンCとの併用で相乗効果
ビオチン:
- ビタミンB群の一種、糖・アミノ酸・脂質代謝の補酵素
- 皮膚・髪・爪の細胞再生を支える
- ケラチン合成を助ける酵素活性に寄与
これらの成分は単独では美白効果は限定的ですが、ビタミンCやトラネキサム酸と組み合わせることで、肌全体の健康状態を底上げする役割を果たします。
飲む日焼け止め(エビデンス★★☆☆☆)
飲む日焼け止めは、近年注目されていますが、実際の効果については慎重な理解が必要です。
主な成分:
- Fernblock(ポリポディウム・レウコトモス抽出物): シダ植物由来
- Nutroxsun(ニュートロックスサン): シトラス・ローズマリー抽出物
臨床データ:
- Fernblock 1000mg/日の研究で、29日後にMED(最小紅斑量)が20.37%増加(統計的有意差あり)
- 重要な事実: 化粧品の美容家かずのすけ氏の検証によると、実測SPFは2〜4程度
医学界の見解:
- 米国皮膚科学会(AAD): 飲む日焼け止めを服用していても、SPF30以上・広域スペクトル・耐水性の日焼け止めを塗ることを推奨
- FDA警告: 「飲む日焼け止めの紫外線防御効果に科学的証拠がないにもかかわらず、企業が日焼け予防を謳って広告し、消費者を危険にさらしている」として4ブランドに警告書を送付
- 日本の皮膚科医: 「飲む日焼け止めの効果は実質的にゼロに等しい」「塗る日焼け止めの代替にならない」との指摘多数
結論: 飲む日焼け止めは、「飲むだけで紫外線対策が完璧」というわけではありません。必ず塗る日焼け止めを併用してください。SPF30の日焼け止めを塗った上で、補助的に飲む日焼け止めを追加する、という使い方が現実的です。
美容皮膚科で処方される定番セット
シナール + トランサミン + ユベラの黄金セット
多くの美容皮膚科では、美白内服として以下の3剤を組み合わせた「美白内服セット」が処方されます。
- シナール配合錠(ビタミンC): メラニン生成抑制、コラーゲン生成促進
- トランサミン錠(トラネキサム酸): 肝斑改善、メラノサイト活性化抑制
- ユベラ錠(ビタミンE): 抗酸化、血行促進、ターンオーバー正常化
処方期間: 通常1ヶ月分〜3ヶ月分を処方し、再診ごとに継続処方します。
効果判定のタイミング: 2〜3ヶ月後に医師が肌の状態を診察し、効果を判定します。
再診頻度: 月1回程度が一般的です。
この組み合わせは、各成分の相乗効果を狙ったもので、長年の臨床実績があります。
六本木・港区エリアのクリニック情報
東京都内、特に六本木・港区エリアには、美容内服を処方する皮膚科・美容クリニックが多数あります。
料金例(自費診療):
- わかばクリニック(六本木): トランサミン内服3週間分 1,650円、初診カウンセリング料 3,300円(美容施術同日なら1,100円)、再診料 330円
- 六本木スキンクリニック: 美白内服セット 月額6,000〜8,000円
- 今泉スキンクリニック(六本木): 美容内服各種、料金は要問い合わせ
- 銀座よしえクリニック六本木院: 美白内服セット 月額7,000〜9,000円
六本木エリアのクリニックは、駅から近くアクセスが良いため、仕事帰りに通いやすいのが特徴です。初診時には医師がしっかり診察し、肝斑かシミかを診断した上で適切な処方を提案してくれます。
Ledian Clinicでも、美容内服のご相談を承っています。患者様お一人おひとりの肌状態に合わせた処方を心がけておりますので、お気軽にご相談ください。
美容内服はいつから効く?効果実感タイムライン
1ヶ月・2-3ヶ月・3ヶ月以上の変化
美容内服薬は「飲んですぐに効果が出る」ものではありません。肌のターンオーバー(新陳代謝)の周期が約28日であることから、効果を実感するには一定の期間が必要です。
| 期間 | 変化 |
|---|---|
| 1ヶ月 | 肌のトーンアップを感じ始める人もいるが、多くは変化を実感しにくい |
| 2-3ヶ月 | シミ・くすみの改善、肌質の変化を実感し始める(推奨継続期間) |
| 3ヶ月以上 | 肝斑の薄化、シミの減少、肌の透明感向上が明確に |
| 6ヶ月以上 | 長期効果の維持、新規シミ予防効果 |
科学的根拠:
- 肌のターンオーバーは約28日周期
- 健康的な肌を定着させるには3サイクル(約3ヶ月)の継続が必要
- トラネキサム酸の内服効果は4〜8週で現れることが多い
「1ヶ月で効果が出ない」と諦める方もいらっしゃいますが、美容内服は継続が鍵です。2〜3ヶ月は辛抱強く続けることをお勧めします。
患者様からよくある質問: 「1ヶ月飲んだけど変わらない気がする」→ 実は肌内部では変化が始まっています。目に見える変化は2〜3ヶ月目から実感される方が多いです。写真を撮っておくと変化に気づきやすくなります。
各成分別の効果発現期間
成分によって効果発現期間が異なります。
- ビタミンC(シナール): 1ヶ月以上の継続推奨、即効性は期待できない
- トラネキサム酸: 4〜8週で効果、肝斑には2〜3ヶ月継続
- L-システイン: 1〜3ヶ月で肌のトーンアップ
- ビタミンE(ユベラ): 1ヶ月以上、血行改善は比較的早期
- グルタチオン: 4週間〜3ヶ月(小規模試験での報告)
- 飲む日焼け止め: 服用開始から2〜4週間(ただしMED増加は20%程度、SPF2〜4相当)
このように、成分ごとに効果発現期間が異なるため、複数の成分を組み合わせることで、段階的に効果を実感できます。
料金相場と保険適用の実態【2026年最新】
保険適用 vs 自費診療の違い
美容内服は、基本的に「美容目的」であるため自費診療となります。ただし、一部の症状では保険適用される場合もあります。
保険適用の条件:
- 適応症例: ニキビ跡の色素沈着、炎症後色素沈着、湿疹後の色素沈着など
- 適応外: 美白・シミ予防・肝斑(美容目的)は基本的に自費
保険診療の費用(3割負担):
- 初診料: 約870円(291点 × 3割)
- 再診料: 約210円(73点 × 3割)
- 処方箋料: 約126円(42点 × 3割)
自費診療の費用:
- 初診料: 3,000〜5,000円
- 再診料: 1,000〜2,000円
- 美白内服セット(1ヶ月分): 5,000〜10,000円
自費診療は保険診療より高額ですが、美容目的の高用量処方や医師の丁寧なカウンセリングが受けられます。
保険と自費の線引き: 「シミ」という同じ症状でも、ニキビ跡の色素沈着なら保険適用、美白目的なら自費となることがあります。医師が診察時に判断します。
自費診療の料金相場(東京エリア)
東京エリアの美容皮膚科における自費診療の料金相場は以下の通りです。
| 項目 | 金額(JPY) |
|---|---|
| 初診料 | 3,000〜5,000円 |
| 再診料 | 1,000〜2,000円 |
| 美白内服セット(1ヶ月分) | 5,000〜10,000円 |
| トラネキサム酸単剤(1ヶ月) | 2,000〜4,000円 |
| シナール単剤(1ヶ月) | 1,500〜3,000円 |
| ユベラ単剤(1ヶ月) | 1,500〜3,000円 |
| ハイチオール(1ヶ月) | 2,000〜3,500円 |
| グルタチオン内服(1ヶ月) | 5,000〜8,000円 |
| 飲む日焼け止め(1ヶ月) | 6,000〜12,000円 |
1ヶ月あたりのトータルコスト(美白内服セットの場合):
- 初診時: 初診料 3,000〜5,000円 + 美白内服セット 5,000〜10,000円 = 8,000〜15,000円
- 2ヶ月目以降: 再診料 1,000〜2,000円 + 美白内服セット 5,000〜10,000円 = 6,000〜12,000円/月
3ヶ月継続した場合のトータルコスト:
- 初診時 8,000〜15,000円 + 2ヶ月分 12,000〜24,000円 = 20,000〜39,000円
予算を立てる際の参考にしてください。
学生・予算重視の方へ: 初診時は1〜2万円の出費になりますが、月額6,000〜12,000円は市販品とほぼ同等です。医師の診断と処方が受けられる点を考えると、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
市販品の価格比較(トランシーノ、ハイチオール等)
市販品は処方箋不要で購入できるため、手軽に始められます。主な市販品の価格は以下の通りです。
| 商品名 | 容量 | 価格(JPY) | 1日あたり |
|---|---|---|---|
| トランシーノⅡ | 240錠(30日分) | 約5,800円 | 約193円 |
| トランシーノホワイトCクリア | 180錠(30日分) | 約2,600円 | 約87円 |
| ハイチオールCホワイティア | 120錠(40日分) | 約4,000円 | 約100円 |
| ハイチオールCプラス | 180錠(30日分) | 約2,800円 | 約93円 |
処方薬 vs 市販品のコストパフォーマンス比較:
- 処方薬(美白内服セット): 月額6,000〜12,000円(再診時)、1日あたり200〜400円
- 市販品(トランシーノⅡ): 月額5,800円、1日あたり193円
市販品の方が若干安価ですが、処方薬は医師の診断により自分の症状に最適な成分と用量を選べるため、効果が高い可能性があります。
市販品を選ぶべき人: 「まず試してみたい」「通院が難しい」という方には、市販品のトランシーノやハイチオールから始めるのも良い選択です。ただし、3ヶ月続けても効果を感じない場合は、医師の診察を受けることをお勧めします。
美容内服のリスク・副作用・注意点
トラネキサム酸の副作用と禁忌
トラネキサム酸は高いエビデンスを持つ成分ですが、一部の方には注意が必要です。
主な副作用:
- 消化器症状: 食欲不振、悪心、嘔吐、胸やけ(0.5〜1%)
- 皮膚症状: かゆみ、発疹(稀)
- 重篤な副作用: 血栓症(極めて稀)
禁忌・注意:
- 血栓症の既往がある人は使用禁止(絶対的禁忌)
- 低用量ピル併用: 血栓リスク増加の懸念あり(相対的禁忌)
- トラネキサム酸は止血剤として使用されることもあり、血栓が溶けるのを遅らせる作用があります
- ピルは血栓症リスクをやや高めます(1万人あたり年間1〜5人 → 3〜9人に上昇)
- 併用の科学的評価: 大規模研究では明確に血栓増加のエビデンスはありませんが、両方とも血を固めやすくする薬のため慎重な対応が必要です
- 特に注意が必要な人: 喫煙者、40歳以上、血栓症の既往・家族歴、肥満
- 妊娠中・授乳中: 医師の監督下で適切に使用すれば一般的には大きなリスクはありませんが、必ず相談してください
- 長期連続服用: 一部クリニックでは2〜3ヶ月服用後に1〜2ヶ月休薬を推奨しています
トラネキサム酸とピル併用は「絶対に禁忌」ではなく、「相対的禁忌(医師と要相談)」です。併用を希望する場合は、医師に血栓症のリスク因子がないか確認してもらいましょう。
ピルを服用中の方へ: 「トラネキサム酸とピルは一緒に飲めない」と思っている方もいますが、実際には多くの場合併用可能です。ただし、喫煙する方、40歳以上の方、血栓症の家族歴がある方は要注意。医師に必ず相談してください。Ledian Clinicでは、ピル併用の方にはリスク評価を丁寧に行います。
ビタミンCの腎結石リスク論争
ビタミンCの大量摂取で腎結石ができるという説がありますが、実際のリスクはどうなのでしょうか。
論争の内容:
- リスク増加説: 大量摂取でシュウ酸増加 → 腎結石リスク増
- 反証: 健康な腎機能では100gの点滴でもシュウ酸排泄は僅か80mg、腎結石リスクは実際には低い
- 厚労省見解: 研究結果が相反しており、明確な因果関係は不明。ただし腎機能障害者は注意
- 推奨上限: 通常の食品以外から1日1000mg以上は推奨されない
結論: 健康な腎機能の方では、美容内服で処方される程度のビタミンC(500〜1000mg/日)では実際のリスクは低いとされます。ただし、腎機能障害がある方は医師に相談してください。
過去に腎結石の経験がある方: ビタミンCの大量摂取は避けた方が無難です。医師に既往歴を必ず伝えてください。
妊娠中・授乳中の美容内服
妊娠中・授乳中の美容内服については、慎重な判断が必要です。
トラネキサム酸・ビタミンC: 通常量なら問題ないことが多いですが、必ず産婦人科医に相談してください。
グルタチオン・飲む日焼け止め: 安全性データが不足しているため、避けるのが無難です。
妊娠・授乳中の方は、美容内服よりも、塗る日焼け止めや帽子などの物理的な紫外線対策を優先することをお勧めします。
妊娠中・授乳中の方へ: 「美容のためにリスクを取る必要はあるか?」という視点が大切です。赤ちゃんの安全が最優先。シミ対策は授乳が終わってからでも遅くありません。
インナーケア×アウターケアの正しい理解【重要】
美容内服だけでは紫外線は防げない
美容内服は「体の内側から」肌質改善を目指すものですが、紫外線を物理的にブロックする効果はありません。
「飲む日焼け止め」でも、実際の紫外線防御効果はSPF 2〜4相当です。これは、塗る日焼け止めのSPF30と比べると圧倒的に低い数値です。
米国皮膚科学会(AAD)の推奨:
- 飲む日焼け止めを服用していても、SPF30以上・広域スペクトル・耐水性の日焼け止めを塗ることを推奨
「飲むだけで紫外線対策はOK」という誤解は危険です。必ず塗る日焼け止めを併用してください。
よくある誤解: 「飲む日焼け止めを飲んだから、塗る日焼け止めは要らない」→ これは完全に間違いです。飲む日焼け止めのSPFは2〜4程度。塗る日焼け止め(SPF30以上)を塗った上で、補助的に飲む日焼け止めを追加する、という使い方が正しいです。
アウターケア優先、インナーケア補助の原則
紫外線対策の基本は、「アウターケア優先、インナーケア補助」です。
推奨される併用アプローチ:
- アウターケア優先: 日焼け止め、帽子、日傘でUVを物理的に防ぐ
- インナーケア補助: 美容内服で防ぎきれなかったUVダメージを内側から修復・軽減
【紫外線対策の優先順位】
1. 塗る日焼け止め(SPF30以上)← 最優先
2. 帽子・日傘・長袖 ← 物理的防御
3. 美容内服(ビタミンC、トラネキサム酸) ← 補助
4. 飲む日焼け止め ← さらに補助(SPF 2〜4程度)
美容内服は、「日焼け止めを塗ったのにうっかり焼けてしまった」「紫外線を完全に防ぐのは難しい」という場合の補助として活用しましょう。
営業・外回りの多い方へ: 日焼け止めの塗り直しが難しい場合でも、美容内服を併用することで、肌へのダメージを内側から軽減できます。ただし、日焼け止めを塗らない理由にはなりません。
美容内服が向いている人・向いていない人
美容内服が特に効果的な症状
美容内服は、以下のような症状に特に効果的です。
チェックリスト:
- □ 肝斑(頬骨周辺の左右対称の茶色いシミ)がある
- □ シミ・そばかすが気になる
- □ 肌のくすみ、透明感不足を感じている
- □ ニキビ跡の色素沈着がある
- □ 妊娠・出産・ホルモンバランスの乱れでシミが増えた
- □ レーザー治療が難しい、または併用したい
- □ 継続的なケアが可能(2〜3ヶ月以上)
上記に1つでも当てはまる方は、美容内服が向いている可能性が高いです。
成分別の適応:
- トラネキサム酸が特に向いている人: 肝斑、ニキビ跡の赤み、ホルモンバランスの乱れによるシミ
- L-システイン + ビタミンCが向いている人: 老人性色素斑(一般的なシミ)、そばかす、全体的なトーンアップ
禁忌・注意が必要な人
以下に当てはまる方は、美容内服の使用に注意が必要です。
絶対的禁忌:
- トラネキサム酸: 血栓症の既往がある
- 妊娠中・授乳中: グルタチオン、飲む日焼け止め(安全性データ不足)
相対的禁忌(医師と要相談):
- トラネキサム酸 + ピル併用: 血栓リスク増加の懸念、特に喫煙者・40歳以上・血栓症家族歴
- ビタミンC大量摂取: 腎機能障害者(腎結石リスク)
- 妊娠中・授乳中: トラネキサム酸、ビタミンC(通常量なら問題ないが医師相談)
その他注意:
- 即効性を求める人(2〜3ヶ月の継続が必要)
- 継続服用が難しい人(効果維持には継続が必須)
- 塗る日焼け止めを使わない人(飲む日焼け止めだけでは不十分)
該当する方は、必ず医師に相談した上で美容内服を始めてください。
市販品 vs 処方薬 徹底比較
トランシーノⅡ vs ハイチオールCホワイティア
市販の美容内服で人気の2大製品を比較します。
| 項目 | トランシーノⅡ | ハイチオールCホワイティア |
|---|---|---|
| 主成分 | トラネキサム酸750mg | L-システイン240mg |
| ビタミンC | - | 500mg |
| 適応 | 肝斑 | シミ・そばかす・倦怠感 |
| 価格/月 | 約5,800円 | 約4,000円(40日分) |
| 服用回数 | 1日2回 | 1日3回 |
| エビデンス | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
選び方:
- 肝斑: トランシーノⅡ(トラネキサム酸高用量)
- 一般的なシミ・くすみ: ハイチオールC(L-システイン + ビタミンC)
- 集中ケア: トランシーノホワイトCプレミアム(ビタミンC 2000mg)
処方薬のメリット・デメリット
処方薬と市販品、どちらを選ぶべきか迷う方も多いと思います。それぞれのメリット・デメリットを整理します。
| 項目 | 処方薬 | 市販品 |
|---|---|---|
| メリット | ・高用量 ・医師の診断 ・経過観察 ・適切な成分選択 | ・手軽 ・処方箋不要 ・通院不要 ・コスト安 |
| デメリット | ・通院必要 ・初診・再診料 ・コストやや高 | ・低〜中用量 ・自己判断 ・経過観察なし |
選び方のポイント:
- 肝斑が確定している、または疑いがある: 処方薬(トラネキサム酸高用量)
- 一般的なシミ・そばかす、手軽に始めたい: 市販品
- 効果を最大化したい、医師の診断を受けたい: 処方薬
どちらを選んでも、2〜3ヶ月は継続することが効果実感の鍵です。
迷っている方へ: 「肝斑か普通のシミか分からない」という方は、まず医師の診察を受けることをお勧めします。Ledian Clinicでは、初診時に肌状態を丁寧に診察し、あなたに最適な処方を提案します。市販品で3ヶ月続けても効果を感じない場合も、医師の診断で原因が分かることがあります。
FAQ(よくある質問)
Q1: 美容内服とは何ですか?
A: 肌の美白、シミ・肝斑改善、抗酸化などを目的に体の内側から肌質改善を目指す医薬品またはサプリメントです。
Q2: 美容内服はいつから効きますか?
A: 一般的に2〜3ヶ月の継続で効果を実感し始めます。肌のターンオーバーが約28日周期のため、3サイクル(約3ヶ月)の継続が推奨されます。
Q3: 美容内服だけで紫外線対策できますか?
A: できません。飲む日焼け止めでもSPF換算で2〜4程度です。必ず塗る日焼け止め(SPF30以上)を併用してください。
Q4: 美容内服は保険適用されますか?
A: 美容目的は自費です。ニキビ跡の色素沈着等で保険適用される場合もありますが、医師の判断次第です。
Q5: トラネキサム酸とピルを一緒に飲んで大丈夫?
A: 併用は可能ですが血栓リスク増加の懸念があります。特に喫煙者、40歳以上、血栓症既往・家族歴がある人は医師に相談してください。
まとめ
- 効果実感には2〜3ヶ月の継続が必要 - 肌のターンオーバー周期を考慮すると3サイクル(約3ヶ月)の継続が推奨されます
- トラネキサム酸は肝斑に高いエビデンス(★★★★) - 二重盲検RCTで効果が確認されている最もエビデンスが確立した成分の一つです
- 飲む日焼け止めだけでは紫外線を防げない - 実際のSPFは2〜4程度、必ず塗る日焼け止め(SPF30以上)を併用してください
- 処方薬と市販品は用量と診断の有無が違う - 医師の診断により自分の症状に最適な成分と用量を選べる点が処方薬のメリットです
- 自分の症状に合った成分を選ぶ - 肝斑ならトラネキサム酸、一般的なシミならL-システイン+ビタミンCが向いています
Ledian Clinicでは、患者様お一人おひとりの肌状態を丁寧に診察し、最適な美容内服を提案しています。「肝斑かシミか分からない」「どの成分が自分に合っているか知りたい」という方は、ぜひご相談ください。
デザイン校閲コメント (0)